タイトルレースに異変が!! Moche Rip Curl Pro R2&3

昨日のポルトガルは凄まじい結果でしたね。まったくスコアが上がらないヒートがあるかとおもえば、バックドアのようなバレルがバンバン入ってくるハイスコアなヒートもあって、コメンテーターの元世界チャンプ、ポッツがうまいこと言ってました。「世界でいちばん上手い選手も、波あっての話し」それを聞いて、ほかのスポーツは?って考えてみたら、外的要素に影響されない自分の能力だけが問われるスポーツがけっこうあることに気付いた。例えば、陸上競技。走るのだって、跳ぶのだって、投げるのだって、けっこう周りの環境から道具まで事細かくルールに従って作られてるから、あとは自分の能力次第。

ところが、サーフィンは、超人的な能力を持っていても、いい波がこなかったらその才能を発揮できないっていうかなりギャンブル的要素が強い。シビアな世界だなあ・・・そう考えると、11x チャンピオンのケリーはやはり史上最高のウェーブマグネットなんだな。トム・カレンもそういったパワーがあったらしいが、ケリーの必要なときに波がやってくる神がかったシックスセンスはサーフィン史上最高の部類にはいる。

ケリーに比べたら経験の浅いジョンジョンにそのシックスセンスがあるかどうかは、将来のサーフジャーナリストが決めることであって、ここでは語らないが、こういうマックスアウトのヘビーコンディションで真っ先に思い浮かぶのが、ジョンジョンだろう。実際、こういう状況でいい働きします、彼。その彼が、ラウンドスリーで決めてくれたパーフェクトテンはこちら↓

http://www.aspworldtour.com/posts/75646/florences-perfect-10-in-peniche

さて、昨日はラウンドスリーのH10まで終了したのだが、ここまでに敗退した選手のことをおもうと心が痛む。バブルのなかにいる選手で早くも敗退した選手は、ブラジルのプライムにいくことを考えてるんだろう。この後は最終戦のパイプしかないのだから、そこで勝てばいいという一種の賭けにでる選手もいるだろうが、それはあまりオススメできるものじゃない。QSのポイントがたまってないのであれば、プライム残り3戦(ブラジルとハワイの2試合)に出たほうが無難であろう。

ここで敗北感を味わったのは、バブルにいる選手だけではない。ここにきてタイトル争いから脱落してしまった、ジョエル・パーキンソンも敗北感を味わっている一人だろう。トップを走るギャビーを追いかけていた4人(ケリー、ミック、パーコ、ジョンジョン)が3人に減った。そして肝心のギャビーだが、R3でまさかの敗退。サーフィンファンにとっては、これでタイトルレースがパイプに持ち越されることが確実になり、それはそれでドラマチックでいいのだが、本人にとってはこんなはずじゃなかったって憤慨してるだろう。そのアプセットを演出したのが、なんとブレット・シンプソン。今年まったく勝てないシンプソンが、こんなとこで大番狂わせを演じてくれた。残り2分というところで、ギャビーは海から上がってしまい、シンプソンも何がなんだか分からずコンフューズしてたし、ビーチを埋め尽くしていた1万人強のギャラリーも何事かとざわめいていた。ギャビーのヒートは見逃さない彼の父も、ボードが折れたのか、怪我でもしたのかと、普段は表情を変えずヒートを見守るクールガイなのに動揺を隠し切れずにいた。ヒートアナライザーでチェックしてみて。

ギャビーが負けたことを確認した次のヒートのケリーはチャンス到来と意気込んだんだろうが、トータル6.30ptsっていうケリーらしくないロースコアでアリッツ・アランブルにKOされた。ここでギャビーに追いつけるだけ追いついていればケリーの12xのチャンスも増えたんだろうが、こういうところでチャンスを逃してしまう今年のケリーはどうなんろう。試合後のインタビューでロージーが、「今年のタイトルレースはエキサイティングね」と言うと、ケリーは「今年ほど苛立つタイトルレースはない」と素直に答えていた。やはり今年は一勝も挙げてないので、内心苛立ちを感じているのであろう。

昨日のR2&3はプロサーフィンという職業がつねにグラマラスなことばかりでないことをワカラしてくれた。プロサーフィンは弱肉強食のシビアな世界。食って食われる真剣勝負である。さあ、ケリー。負けたとなっては、早くハワイにいらっしゃい(笑)。