先日、パイプでおこなわれていたマスターズのロコトライアルで、ハワイのジョエル・センテイオがパーフェクトテンを叩きだした。クリティカルなテイクオフ、チューブのなかでの滞在時間、難易度、クリーンなEXIT・・・ジャッジングのクライテリアをほぼすべて満たしている。あのスピットの後に選手が飛び出てくるのがジャッジは好むらしい。この波は特に周りからうねりがこのリーフの一ヶ所に集まってきて、ものすごい量のエネルギーがこの波に集約されていた。簡単にいえばダブルアップして一気にリーフのうえでホレたのだが、センテイオもよくまああんな波に行こうとおもったものだ。おそらく立った瞬間完璧な波だって気付いたにちがいない。シャンデリアもまったく見たらないし、途切れ途切れのチューブとかあるが、これはまったく切れ目のない完璧な一本のシリンダーのようなバレルだった。
じつはこのシークエンス、あまりにもチューブが長いので途中で一旦シャッターから指をはずしている。(メモリーの節約・・・笑)。そのままシャッターを切っていたら、もっと長いシークエンスになっていたにちがいない。それにしてもあのスピッツ(ト)。滝に当たるような衝撃なんだろうな。スピッツのなかから飛び出して片手でクレームした瞬間、前のセクションが崩れてきてるのに気付いたが、もう時すでに遅しでバックドアの猛烈な空手チョップをくらってしまっている。カメラの角度によっては右フックでノックアウトされちゃったようにも見えた。脳震盪おこしてもおかしくないワイプアウトだったけど、チューブははっきりメイクしてるんで、ジャッジも迷うことなく十点満点あげてた。
センテイオがメインラウンドに進出することはなかったが、パイプマスターズで十点満点ゲットしてある程度満足してることだろう。最近の彼はHurleyのチームマネージャーやってるらしい。パーフェクトテンだしちゃうチームマネージャーなんて、カッコいいじゃないか。
堅木